イギリスでナニーになるまで・仕事内容などを紹介

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子どもと関わる仕事に情熱を持っていて、イギリスなどの海外でナニーとしての充実したキャリアを探していますか?この記事を読んで、ナニーになるプロセスをスタートさせるためのモチベーションとしてください。

私自身のイギリスでの経験から、仕事内容や責任、また資格などについてもお話しています。ナニーとしてのキャリアをスタートさせたばかりの方、新しいキャリアの方向性を模索している方、またイギリスの保育サービスについて知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。


ナニーとは?

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「ナニー」は、主に子供たちの世話をするプロフェッショナルな保育者やベビーシッターのことを言います。仕事内容は、子供たちの食事の用意、おむつ替え、遊びや学習のサポート、安全に関する注意、子供たちの宿題の手伝いなど、さまざまです。

また、ナニーは時々、家事の一部や家庭全体の管理も手伝うこともありますが、基本的には子供たちのお世話がメインになってきます。

ナニーは通常、保育関連の資格や経験を持っていることが条件となり、雇用主である家族とのコミュニケーションや信頼関係が非常に重要になります。

Live-inナニーとLive-outナニーの2パターンあり、雇用主の家族の家に住む、または、自宅から通勤するパターンがあります。Live-inのナニーの場合は、給料から部屋の賃貸料が差し引きされた後の給料の支払いとなることが多いです。

イギリスでは国家資格の職業で、ナニー養成学校もあります。ナニー養成学校を卒業した生徒の中にはイギリス王室のナニーとなる人もいます。

オペア(au pair)

ナニーの他に、オペア(au pair)というものもあります。外国から来た若者が、ホストファミリーの一員として滞在し、家事や子育ての手伝いをしながら、文化、語学を学ぶために滞在することを指します。一般的に、ホストファミリーに対して家事や子供の世話をし、ホストファミリーは食事や住居を提供します。

主な目的は、言語や異文化交流です。オペア(au pair)プログラムは、国によって異なる法律や規定がある場合があります。 主にヨーロッパや北米で一般的です。異文化体験を求める若者や、子供に関わる仕事の経験を積みたい人に人気があります。

ベビーシッターとナニーの違い

「ベビーシッター」と「ナニー」という言葉は、よく比較されることがありますが、「ナニー」は長い期間、時間に渡るプロフェッショナルな仕事を指します。

対照的に、「ベビーシッター」は短い時間子供のお世話をするときに使われ、時給や短時間でのお仕事が主な特徴です。学校へのお迎えから、両親の仕事が終わるまでの時間。または、夜両親が出かける際の短時間など。学生でベビーシッターの仕事をしている人も多いです。

私がロンドンでナニーの仕事を始めるまで

私は、まずロンドンにあるナニー(Nanny)とベビーシッターのエージェントに登録しました。そして、エージェントへ直接出向きました。そこで、今までの職務経歴とパスポート、VISAの確認をしてから、家族を紹介してもらいました。DBSチェック(犯罪歴がないかのチェック)と、First Aid(応急処置)のコースとテストを受けてから仕事開始となりました。

私は、日本で子供の英会話教室で働いていた経験、また英会話教室でプリスクール(2歳から5歳まで)のアシスタントもやっていました。そのため、採用まで至りましたが、保育士とうの資格は特に持っていませんでした。

First Aidは1日講義を受けて、最後に実技と筆記(選択式)を受け、合格すると証書が発行され、有効期限が2年です。講義・テストは全て英語でしたが、参加者はさまざまな国の人がいました。英語が第1言語ではない人たちの講義だったと思います。

DBSとFirst Aidは自分持ちで詳しい費用は覚えてないですが、2つ合わせて大体£120(2016年)くらいだったと思います

エージェントを通さずに直接家族を見つける方法もあります。しかし、私は海外で働いた経験がなかったのとトラブルになっても嫌だったので、エージェントを使いました。エージェントの担当者が給料、交通費の交渉もしてくれました。ナニーは家族との直接契約となりますが何か困ったこと、分からないことがあればいつでも相談できたので私はエージェントを使って良かったと思います。

仕事内容

私が仕事を始めた時は、上の子が2歳、下の子が8カ月でした。仕事内容は、働く家族、子供たちの年齢によって違うので参考程度に読んでみてください。

  • オムツ替え、着替え、トイレ、お風呂
  • 朝食、昼食、夕食準備、食品の買い物(子供たちの分のみ)
  • 整理整頓、洗濯(子供たちの物のみ)
  • 学校、習い事、プレイデートの送り迎え付き添い
  • 室内、室外遊び
  • Baby sitting(週1回程度夜の時間帯)

私が仕事を始めた時、子供たちがトイレトレーニングを始めるタイミングだったので、トイレトレーニングも手伝いました。日本では、おまるでトイレに座らせるかと思いますが、こちらではPottyという小さいトイレみたいなものを部屋に置いてPottyでトイレの練習をしました。

食事は日本食や洋食など子供たちが食べられるような簡単なものを毎日作り、下の子が小さかった時には、離乳食を作ったりもしました。掃除は別にクリーナーの人がいたので家全部を掃除することはなく、子供たちが散らかしたところのみ掃除していました。

Play dateとは他の子供たちと一緒に遊ばせることで、近所の顔見知り家族のナニーと予定を立てて家または外で子供たち同士を遊ばせていました。テレビやYoutubeなどを見せることは禁止だったので、いろいろなアクティビティーを考え、子供たちが飽きないように努力しました。

両親が夜週1回程度出かける時は、出勤時間が少し遅くなるので寝かしつけまでやり、両親が帰宅するまで勤務していました。勤務と言っても、子供たちが寝た後は後片付けをし、その後は両親が帰ってくるまで自由時間でした。夜の時間は、ナニーとは別にベビーシッターを雇うことが多いのですが、下の子が人見知りで私に慣れていたのでBaby sittingもやっていました。

給与

時給は£12NET(2016年)で交通費も支給してもらっていました。NETとはTaxなどを引いた後の時給になるので、£12×時間+交通費でした。勤務時間は週平均35~40時間くらいだったと思います。

イギリスだと交通費は支給されないことがほとんどですが、私は初めそれを知らず、エージェントの人に交通費は?と聞いていたので交渉してくれ、交通費も払ってくれることとなりました。

イギリスでナニーの仕事を見つけやすい都市

初めのセクションでも書いたように、私はエージェントを通して家族を紹介してもらいました。ほかにも、ナニーやベビーシッターのサイトにある投稿を見て、家族にコンタクトを取ったり、自分のプロフィールを見て家族が連絡してくるようなパターンもあります。

ナニーになる条件の多くは2年ー5年以上ナニーの経験があるなどがあります。しかし、子供に関わる仕事の経験があれば問題ないです。(ベビーシッターは経験がなくても可の場合もあります。)

ナニーを雇う家族は、基本的にはお金持ちの家族です。ロンドンでは、人口も多く、お金持ちの家族も多いので、ナニーの仕事は比較的に見つけ安いと思います。

イギリスに移住してから、バーミンガムに1年住んだこともありますが、ロンドンのように高時給でナニーの仕事はありませんでした。そのため、私はバーミンガムでは、ナニーのお仕事はしていません。

私のイギリス人の友人もナニーをしていました。彼女は農家(ファーマー)の家族のナニーで郊外でしたので、場合によっては郊外でもお金持ちの家族のナニーを見つけることができる可能性もあるかと思います!ちなみに、イギリスでは農家(ファーマー)はお金持ちと考えられています。

イギリスでの仕事探しや家探しについても書いていますので、こちらの記事も合わせて読んでみてください。

最後に

私はナニーの仕事の経験から、日本とイギリスの文化の違いはもちろんのこと、子育ての違いも多く学ぶことができました。私自身、日本で子育てをしたことはありませんが、日本の一般的な子育ての考え方、家族や友人の話と比べたり、また、イギリスの習い事や保育システムなども見られたことも良かったです。

現在、2児の母ですが、この時の経験は子育てにも活きていると思います。ナニーは雇い主の家族との関係を上手に気づくことが一番のポイントです。私は働いていた家族とは近すぎず遠すぎず程よい距離感でした。また、子供たちもかわいい女の子2人で私は2年間楽しんで仕事をすることができました。

一緒にいる時間もとても長いので、私は家族のように彼らのことを思っていました。この仕事をしていたこともあったからか、ホームシックにはならなかったと思います。

子供が好き、子供に関わる仕事の経験がある方は、ぜひ、ナニーのお仕事を考えてみてはいかかでしょう?

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Mai イギリス、カナダ、アメリカにて留学また社会人経験、語学学校勤務の経験のある留学エージェントカウンセラーそして留学Japandaのライター